北木@創作ノートとは
小説を書き終えた後に、作品を振り返りながら綴る、感想であり、創作の記録です。
作品を書いている途中では、ただひたすら前へ進むことだけを考えています。
サッカーで例えるなら、ゴールへ向かってドリブルしているような状態です。
もちろん、完成というゴールへ向かう中で
物語の流れや登場人物の背景、作品に込めるテーマや意図について考えています。
しかし、執筆中の意識は常に「この作品を完成させること」に向いています。
まだ形になっていない物語を、少しずつ文章に変えていく。
登場人物の声を聞きながら、迷いながら、考えながら、一行ずつ書き進めていく。
その時間は、作者自身と作品だけが向き合う時間です。
執筆中は、誰かに説明する必要はありません。
作者である自分の中で、その物語に納得できるか。
登場人物が本当にその人生を歩んでいると思えるか。
そこが大切になります。
しかし、原稿を書き上げた瞬間から、作品を取り巻く環境は変わります。
完成した小説は、作者だけのものではなくなります。
読者の手に渡り、それぞれの人生や経験と重なりながら、一冊の本として存在していきます。
そうした時、ふと伝えたくなることがあります。
「なぜ、この作品を書いたのか。」
「この物語を通して、何を届けたかったのか。」
「登場人物たちは、どのような思いから生まれたのか。」
小説本文には直接書かなかった背景や、作者自身の中に残っている想いを
記録する場所として始めたのが、『北木@創作ノート』です。
この場所は、作品を書く前のプロットではありません。
執筆中の日記でもありません。
一つの作品を書き終えた後、時間を置いて振り返るためのノートです。
わたしは、プロットを作る時間があるなら執筆を始めます。
日記を書く時間があるなら、その分、原稿を書き進めます。
それほど、一つの作品を完成させるには、多くの時間とエネルギーが必要です。
物語を書いている最中には見えていなかったことが、
完成したあと、見えてくることがあります。
登場人物に込めた想い。
作品を書くきっかけになった出来事。
執筆を通して考えた、人とのつながりや人生についての気づき。
『北木@創作ノート』では、
そうした作品の背景や、創作・執筆・出版・作家活動の記録を残していきます。
ノートですから、最初から完成されたものではありません。
そもそも、記録するノートに完成形はないと思っています。
書き続けることで、少しずつ積み重なっていくものです。
「北木右京は、こんなことを考えながら作品を書いている。」
「一冊の本が生まれるまでには、どんな時間が流れているのか。」
そんなことを感じながら、
一冊のノートをそっと開くような気持ちで読んでいただけたら嬉しく思います。
ここは、作品の答えを書く場所ではありません。
作品が生まれた背景や、その時に感じた想いを残していく場所です。
北木右京の創作の軌跡として、この場所に少しずつ記録を重ねていきます。