はじめまして、またはいつも読んでくださっている皆さまへ。
北木右京(北木@創作ノート)です。
Kindleにて、希望と再生をテーマにした作品を発表し、
複数作品でベストセラー1位を獲得しています。
声・気配・言葉――
目に見えないものの中に、人の本質が宿っている。
そんな気づきをもとに、
言葉にならない感情や、
人と人との距離を描く物語を書いています。
先日、都内のとある場所でサイン会を開きました。
何人かの作家の方とご一緒する、いわば合同のかたちでしたが、
静かに心に残る一日となりました。
開始前から並んでくださって、ありがたい気持ちでいっぱいでした。

サインの練習もせずに当日にのぞみ、いわばぶっつけ本番。
案の定、どこかぎこちない線になってしまいました。
実際に書いているときは、こんな感じでした。

書き終えたあと、それを眺めながら、ふと考えます。
そもそもサインというのは、
誰かに読ませるための文字ではなく
「その人がそこにいた」という痕跡のようなもの
なのかもしれない、と。
そう思えば、この少し不格好な線も、悪くはない気がしてきます。
あのときのぎこちなさも含めて、
きっとこれからも思い出に残る一日になるのでしょう。

サインをしながら、読者の方と話ができたことも貴重な経験でした。
生の声を聞く機会がほとんどなく、その一言一言が心に残ります。
「読ませる文章ですね」と言われたことが、とても嬉しかったです。
この日のやりとりを思い返すと、
これまで書いてきた作品のことが自然と浮かびます。
とくに、「相貌失認」というテーマは、
“目に見えないもの”をどう捉えるかという点で、
今回の感覚とどこか重なっています。
サインが「そこにいた証」だとすれば、
文章もまた、誰かの中に残る痕跡なのかもしれません。
あの日交わした言葉や空気の延長に、
自分の書いてきたものが、静かにつながっている気がしています。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
書くことで、見えないものに光を灯す――
その小さな灯りを、これからも静かに紡いでいきます。
もしよければ、「読者になる」から
この言葉の旅をご一緒いただけたら嬉しいです。

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